「フェーズフリー」をご存じですか?
2023.09.05
今年は関東大震災の発生(1923年)から100年目になります。その発生日が9月1日だったので、現在「防災の日」と定められています。この日の教訓から日本は災害対策に力を入れるようになりました。
私は学生の頃「防災訓練」を毎年していました。大人になると(企業によってはするところもあると思いますが)訓練をやっていない企業が多いと感じます。また住民同士で行う「地域の避難訓練」は、参加したことがない方が多いのではないかと思います。地域の避難訓練はいざという時に、どこの避難場所に向かえば良いのか、近所にサポートの必要な方がいるのかなど平時に知っておきたい情報がたくさんあります。消火器やAED等は、いざという時に使い方が分からないと困ります。ですので、気持ちの落ち着いている時に使い方を知り、試しに使ってみることが必要です。
ところで、「フェーズフリー」という言葉をご存じでしょうか?
「日常時」と「非常時」という2つのフェーズから、フリーになってみる。という考え方だそうです。例えば、、、
❶企業で使っている紙コップ。これを目盛り付きデザインの紙コップを使用してみる⇒災害時は赤ちゃんの授乳や炊き出しの調理で使える計量カップになります。
❷店頭に置く看板。これを非常搬送用の車椅子になる看板にしてみる⇒災害時または緊急時に車椅子が必要な方を乗せて移動ができます。
他にも、このようなフェーズフリーを考えた商品やサービスがたくさんあります。
いつもの暮らしがある「日常時」と、災害が起きた「非常時」という2 つの時間「フェーズ」について、分けることをやめて、「日常時」も「非常時」も変わることなく活用できる、商品やサービス、そしてアイデア。その考え方や取り組みを『フェーズフリー』と言うそうです。
いざという時に使うものは、いつもしまっている所から引っ張り出して使うのではなく、普段使いしているものを使います。だからこそ、劣化や消費期限などを常に気づくことができ、いざという時に安心して使えるのです。
近年、異常気象が続き、災害が増えています。災害対策は今できることをすぐに始めて、大切な家族や仲間を守るために何ができるかを考えていきたいと思います。