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ディズニーシーに行って感じたこと〈備忘録〉【サービス編】

2024.07.01

初夏や秋は障がい児者にとって、旅行のしやすい時期です。うちの子はてんかん発作の薬の影響で汗をかくことができず、生まれた時から体温調整が難しく、夏は体温が上がりすぎないように、日なたにいる時間は極力少なく、また冬は外に出る時間をできるだけ短くし、家でも学校でもどこへ行くにも電気毛布は欠かせません。そんな子が体温のことを(全くというわけではないですが)気にせず出かけられるのが初夏や秋なのです。ディズニーランドやシーに行くと、この時期では障がい児者を多く見かけます。

先日、コロナでずっと控えていたディズニーに6年ぶりに行きました。今回はシーへ。初日土砂降りの中、まずホテルからバスに乗る時もスロープでスムーズに乗せていただきました。シーに着いて、入園のため並びましたが、今回はポンチョタイプの雨合羽に車椅子全体を覆えるカバーをかけてのぞみました!二重にしてちょうど良かったくらいの大雨でした。少し気温が低かったのですが、河童とカバーのおかげで保温でき、体温がそれほど下がりませんでした。

 

皆さんご存じかと思いますが、ディズニーランドもシーもバリアフリー対応はとても素晴らしいです。まずパークチケットも障がい児者として購入します。そして、当日は障がい者手帳持参もしくは障がい者手帳アプリを見せなくてはなりません。まずこれがないと入園不可となってしまいます。その次に、以前は「ゲストアシスタンスカード」というのをゲストリレーションという場所で発行してもらっていました。そのカードを各アトラクションやグリーティングでキャストの方に見せると「~時~分にここへ来てください。車椅子の通れる通路からご案内します」と言われ、並ばずにアトラクションやグリーティングを楽しむことができました。もちろん体験できるものは限られています。障がい児者本人が乗れるものでなくてはこのカードは使えません。

しかし、今回行って、大きく仕組みが変わっていたことに驚きました。まず上記カードは発行されず、全てモバイルにて登録する仕組みになっていました。「ゲストアシスタンスカード」ではなく、「ディスアビリティアクセスサービス」と名称も変わっていました。そして、何より今回ちょっと(私個人の感想です)不便だなと感じたのは、今回は各アトラクションやグリーティングの場所にてキャストの方に障がい児者であることを申請し都度登録してもらわないとならないということ。一回どこかでアトラクションを体験できればそこで登録完了なのですが、うちの場合、まず一緒に行った親戚と「ファンタジースプリングス」に行きたいということになり、「アナとエルサのフローズンジャーニー」のところで登録をお願いしようとしました。しかし、キャストの方に「首が座っていないと厳しい」と言われ1回目は断られました。しかしたまたまシステムエラーにより復旧まで少し時間がかかるとの情報が流れ、その後再度チャレンジ!先ほどのキャストとは違う方にもう一度聞いてみました。すると上司の方を呼んでいただき、判断をして頂くことになりました。アナ雪のアトラクションは緊急時に暗い空間の中で障がい児者を抱っこして降り、さらに狭い道を歩いたり、急な階段を昇ったりする必要があることを教えて頂きました。それに対しても、うちは大丈夫ですと答えました。もちろんうちの子はまだ小学生なので担いで移動できるくらいの体重なので、大丈夫と判断していただきましたが、おそらくもっと体が大きくなったらこういう場合は体験不可になると思いました。

そんなこんなでようやくそこで初めて「ディスアビリティアクセスサービス」の登録が済みました。このアナ雪での一件前に他の所で数カ所障がい者手帳を見せる場面がありました。そこで登録がうまくできておらず、結局、何回も障がい者手帳を見せる必要がありました。そのため、常にポケットに入れておく必要があり、これだったら、以前のように最初に一度手帳を見せて登録だけ済ませてもらえる仕組みの方が良かったなと感じました。

 

以前はパークに入園してすぐにアトラクションまで走って並ぶという景色でしたが、今回は入ってすぐスマホとにらめっこ。入園したら入口付近で(「ファストパス」はなくなりました)「スタンバイパス(無料)」か「プレミアムアクセス(有料)」をとる作業があり、誰もがスマホを見ながら移動していました。先ほどの「ファンタジースプリングス」のエリアに入るのにも、このどちらかのパスがあらかじめ無いと入れません。

この他に、一部の売店に入るのにもパスが必要だったり、レストランに入るにもモバイルオーダーが完了していないと入れなかったり、、、とにかくディズニーの雰囲気を楽しんだり、景色をゆっくり見たりする暇がないくらい忙しい気持ちでいました。何となく、そんな仕組みなのもちょっと残念な気もしました。

「ゲストアシスタンスカード」利用を不正に行う人が多かったという話は聞いていました。そして、コロナを経て、ディズニーは色々なことを考えた上で今のサービスに変えていったのだと思います。実際に体験してみて、以前の方が良かったな~と思うところは色々とありましたが、きっと今のオールモバイルのサービスの方が効率的で良いと感じる人も多くいると思います。

とても素敵な空間で、昔から何度も来ています。子どもが生まれてからも何度か来ていて、そのたびに、救護室でお世話になったり、何を持ってきたら良いかが少しずつ分かるようになってきたり、子ども自身も以前は人混みで体力を奪われ楽しむどころではなく、ほとんど寝ていたこともありました。しかし回数を重ね、今回は親の私より元気いっぱい楽しんでました。色々なアトラクションもよく見ていて、楽しいとか面白いとか怖いといった気持ちを表現してくれていて、連れてきて本当に良かったです。