小学校で福祉講話をしてきました
2024.11.20
9月26日に笛吹市一宮北小学校の3年生・4年生向けに福祉講話を行ってきました。前回の中学生の時と話す内容も変えて、小学生に楽しく聞いてもらえるような内容にしてみました。「ユニバーサルデザインってなに?」というテーマで、“世の中にいろんな障がいを持った人がいるということ” “バリアフリーとユニバーサルデザインの違いとは!?” “生活の中でどんなユニバーサルデザインがあるか”などクイズを盛り込んで小学生がどんどん発言できるような授業にしました。
また、今回も息子を連れていき(息子の学校に許可をいただき、お休みさせていただきました)息子の指につけているサチュレーション(酸素濃度や心拍を測定する機械)を体験してもらったり、息子の話を少しさせてもらいました。どちらかというと、私の講話より小学生どうしである、息子の話の方が興味津々の様子でした。
息子は風邪など体調を崩すと心拍が(正常値は70~80くらい)160~200ほどに上がります。ハアハアと息遣いが荒くなるとこのような数値になります。そして、呼吸が薄くなるのか?酸素濃度が90%をきることがあります。(正常値は98~100%)時々、元気な時でも酸素濃度が低くなる時はあります。息子の場合、脳幹のダメージがあるため脳の指令が弱くなる危険性があり、平常の時は特に問題がないのですが、ちょっと体調が悪くなると、呼吸に影響が出てしまうのです。このような難しいことは小学生には説明しませんでしたが、サチュレーションで90%以下になることがしょっちゅうあるという話はしました。そこで、小学生のみんなに試しにちょっとだけ息を止めて90%以下にしてみる体験をしてもらいました。
元気な健常者が酸素濃度を90%以下にすることはとうてい難しくて、子どもたちもなかなか数値を下げることはできませんでした。きっとなかなか体験できないことだったのでは?!と思います。コロナ禍でパルスオキシメーターを指にはめて酸素濃度を測る経験をした子もいたので、サチュレーションがその大きな機械だということを子どもたちは認識してくれていました。
息子は痰を飲み込むことがうまくできなくて、よく口から垂れてしまいます。その姿を見て、ある子どもは私にそっと近づいてきて「よだれ拭いてあげて」と声をかけてくれました。子どもたちは周りをよく見ているし、とても気を使ってくれます。
またある子どもは息子を見て「手や足が動かないことを後悔してないの?」と質問してきました。私は「息子から聞いたことがないから本当の気持ちは分からないけど、きっと後悔してないと思うよ。生まれた時からずっとそのままだから、おそらく手や足が動かないのが当たり前なんだと思うよ」と答えてみました。
子どもたちからの質問に私はどう答えてあげると分かってもらえるか、言葉をどう選んで説明したら良いか、といつも考えさせられ勉強させてもらっています。子供たちは純粋で正直で目の前の自分たちの生きている世界ではあまり出会うことのない息子という存在に真正面から向き合います。だからこそ嘘のない、だけど、誰も傷つかない答えを導いて伝えなければと思います。
福祉講話をさせていただき、私自身が大きく成長させていただいていると思います。